- 2010-05-21 (金) 23:09
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Eye-Fi Japan
より発売された,無線LAN内蔵SDHCカード,
Eye-Fi Pro X2
のレビューです。
あの小さなSDカードに無線LANの機能を盛り込み,ワイヤレスでの転送を可能にしたEye-Fiカード。
日本でも2008年に発売され,話題を呼びました。
発表当初から興味津々だったものの,今の今まで購入するには至りませんでした。
理由はただ1つ,RAW画像に対応しておらず,JPEGファイルのみの転送しか出来なかったからです。
ほぼ100%,RAWでの撮影しか行わないわたしにとって,RAW対応のEye-Fiカードは悲願でした。
海外ではRAW対応のProが発売されていたものの,日本では未発売。
無線を使用するため,未認可の海外製品を個人輸入するというわけにも行きません。
しかし,今年の1月に第2世代のX2シリーズが発表,日本でも今春リリースとアナウンスがされ,以来発売を心待ちにしていました。
パッケージ。
今回のX2シリーズは,
の3機種がリリースされていますが,今回購入したのはもちろんRAW対応のPro。
その他,X2シリーズ共通の機能として,
が挙げられています。
関連:製品の比較 | Eye-Fi Japan
パッケージを開けると,実は表から見えていたカードはダミーだったというのが分かります(^^;
本当のEye-Fiカードは,USB接続の専用カードリーダにあらかじめセットされています。
右の説明書はなんとパッケージに両面テープで取り付けられており,外すことができません。
まあ,一番最初のセットアップ起動のことくらいしか書いていないので,パッケといっしょに捨てても問題ないですが。
本体&カードリーダ。
この小さなサイズに,無線LAN含めこれだけの機能が詰まっているとはにわかに信じがたいですね。
カード形状は普通のSDカードなので,Nikon D300などのコンパクトフラッシュ対応のデジカメで使うには,SDHC-CF変換アダプタが必要。
手持ちのPanasonic BN-CSDACP3,PhotoFast CR-7000と組み合わせてみましたが,どちらもD300では使えました。
ただ,Panaのほうはワンプッシュリリースなので,SDカードの取り出しも楽ですが,PhotoFastのほうは爪をSDカードの溝に引っかけて引き抜く形なので,手袋でもしていたら取り出せません(^^;
その分お値段は,Panaが4,000円ほどするのに対し,PhotoFastのほうは安いところでは1,500円くらいと,倍以上違います。
現状,SDHC-CF変換アダプタはやや厚めのCF TYPE IIのものしか存在しないため,TYPE IスロットしかないD700などでは使えないのが残念。
パナの古いSD-CF変換アダプタはTYPE Iだったのに,なぜSDHC対応のアダプタはTYPE IIしかないのか・・・。
とりもなおさず,カードにあらかじめ書き込まれている,専用アプリのEye-Fi Centerをセットアップ。
早速いくつかテストを行ってみました。
まずは,シャッターを切ってから,どのくらいで転送が終了するかのテスト。
デジカメ:Nikon D300,Olympus E-P1
SDHC-CF変換アダプタ:Panasonic BN-CSDACP3
無線IPルータ:NEC Aterm WR8500N (WPA)
(05/22追記:E-P1でのカードへの書き込みは,カードをフォーマットしたら高速化されたので修正)
D300はカードへの書き込みが遅いですね・・・。CFなら1秒もかからずにアクセスランプが消えるのに,Eye-Fi Pro X2+アダプタだと5秒くらいかかってしまいます。
反面,転送速度は思ったよりもだいぶ早いです。10MBのRAW画像一枚で,シャッターを切ってから20秒弱で転送終了なら十分使えます。
また,前世代のEye-FiカードはD300と相性が悪く,撮影後再生ボタンを押さないと転送が開始されなかったらしいのですが,今回のX2は普通に使えます。
ただ,E-P1で使用したときに比べ,転送開始に多少時間がかかることもありました。
(05/22追記)
転送速度はMAX15MB/sほど出ています。
また,カードリーダ経由での転送速度も比較してみました。
カードリーダ:サンワサプライ ADR-DMLT11SVR
テストプログラム:CrystalDiskMark 2.2 100MB
Eye-Fi Pro X2単体ではそこそこの速度が出ていますね。
しかし変換アダプタをかますと一気に速度が落ちます。特にWriteはヒサン(^^;
こりゃ書き込みに時間がかかるわけです。
まあ,アダプタ使うと速度が落ちるのはSDカード全般に言えるので仕方ない。
CFではなくSDを使うデジイチなら,ストレス無く使えそうですね。
なお,別に付属のカードリーダを使わなくても,市販のカードリーダ経由でも設定は可能です。SDHC-CFアダプタを付けたままでも問題なし。
こりゃなかなか使えそうです。
わたしのレビュー時の撮影方法では,最初にライティングやバックが決まるまでは,数枚撮影しては逐一PCで画像を確認してというのを繰り返します。
今まではその都度,
カメラからカードを外し→PCのある場所に持っていき→カードリーダにカードを差し込み→
PCに画像を転送し→画像を確認
ということを行っていたわけです(^^; メンドクサイ(^^;
PCから5mのUSB延長ケーブル×2でカメラに繋ぎ,撮影しては転送ということもやってみたのですが,床に這うケーブルが煩わしくてやらなくなってしまいました。
その点Eye-Fiカードを使えば,撮影後PCのある場所に戻るころには勝手にPCに画像が転送されているので,確認作業の手間が激減します。
また,撮影後もすでにPCに画像は転送済みなので,すぐに現像作業に取りかかれます。
NikonやCanonには,報道プロ向けにワイヤレストランスミッターも用意されていますが,結構邪魔くさそうな上にお値段がNikonで10万ほど。買えん(^^;
長らく待ち望んでいた甲斐はありましたよ。
欲を言えばもう少し早くリリースしといて欲しかった・・・(^^;
今回は試していませんが,Eye-Fi Pro X2には無線ルータを介さす,直接PCとやりとりをするアドホックモードや,公衆無線LANを通して,オンラインの画像ストレージサービスに画像を転送する機能もあります。
機会があれば,これらの機能も試してみたいですね。
(05/22追記)
アドホックモードでの転送も試してみました。
デジカメ:Olympus E-P1
転送先PC:SONY VAIO type S (VGN-SZ94PS) 内蔵無線LAN
データの暗号化:WEP 128bit
当然ながら,カメラの電源投入時にはまだネットワーク接続が確立していません。
ですので,最初の1枚を撮影したときに,まずネゴシエーションから開始するため,転送開始まで1分ほどかかってしまいます。
2枚目以降はカードへの書き込み後すぐに転送が開始されますが,カメラの電源を切ればまた最初からやり直しです(^^;
デジカメ:Nikon D300
転送先PC:SONY VAIO type S (VGN-SZ94PS) 内蔵無線LAN
データの暗号化:WEP 128bit
こちらも1枚目に時間がかかるのは同様ですが,さらにカメラの電源が入っていても,撮影後プレビュー画像がオフになると接続が切断されてしまいます。
撮影後プレビューの時間を5分くらいに設定しておけば転送はされますが,その後シャッター半押しなどで液晶モニタが消えると接続が切断され,次の撮影時にはまた接続し直しになります。
外出先ではアドホックモードが使えるかと思いましたが,微妙に使いづらい感じ。
カメラの電源投入時にまず捨て画像を1枚撮影しておくと良いかも。
あの小さなSDカードに無線LANの機能を盛り込み,ワイヤレスでの転送を可能にしたEye-Fiカード。
日本でも2008年に発売され,話題を呼びました。
発表当初から興味津々だったものの,今の今まで購入するには至りませんでした。
理由はただ1つ,RAW画像に対応しておらず,JPEGファイルのみの転送しか出来なかったからです。
ほぼ100%,RAWでの撮影しか行わないわたしにとって,RAW対応のEye-Fiカードは悲願でした。
海外ではRAW対応のProが発売されていたものの,日本では未発売。
無線を使用するため,未認可の海外製品を個人輸入するというわけにも行きません。
しかし,今年の1月に第2世代のX2シリーズが発表,日本でも今春リリースとアナウンスがされ,以来発売を心待ちにしていました。
今回のX2シリーズは,
の3機種がリリースされていますが,今回購入したのはもちろんRAW対応のPro。
その他,X2シリーズ共通の機能として,
- Class6準拠でメモリ読み書き高速化
- IEEE802.11n対応
- 転送した画像を自動削除する「エンドレスモード」追加
が挙げられています。
関連:製品の比較 | Eye-Fi Japan
本当のEye-Fiカードは,USB接続の専用カードリーダにあらかじめセットされています。
右の説明書はなんとパッケージに両面テープで取り付けられており,外すことができません。
まあ,一番最初のセットアップ起動のことくらいしか書いていないので,パッケといっしょに捨てても問題ないですが。
この小さなサイズに,無線LAN含めこれだけの機能が詰まっているとはにわかに信じがたいですね。
手持ちのPanasonic BN-CSDACP3,PhotoFast CR-7000と組み合わせてみましたが,どちらもD300では使えました。
ただ,Panaのほうはワンプッシュリリースなので,SDカードの取り出しも楽ですが,PhotoFastのほうは爪をSDカードの溝に引っかけて引き抜く形なので,手袋でもしていたら取り出せません(^^;
その分お値段は,Panaが4,000円ほどするのに対し,PhotoFastのほうは安いところでは1,500円くらいと,倍以上違います。
現状,SDHC-CF変換アダプタはやや厚めのCF TYPE IIのものしか存在しないため,TYPE IスロットしかないD700などでは使えないのが残念。
パナの古いSD-CF変換アダプタはTYPE Iだったのに,なぜSDHC対応のアダプタはTYPE IIしかないのか・・・。
とりもなおさず,カードにあらかじめ書き込まれている,専用アプリのEye-Fi Centerをセットアップ。
早速いくつかテストを行ってみました。
まずは,シャッターを切ってから,どのくらいで転送が終了するかのテスト。
デジカメ:Nikon D300,Olympus E-P1
SDHC-CF変換アダプタ:Panasonic BN-CSDACP3
無線IPルータ:NEC Aterm WR8500N (WPA)
カメラ | 画像サイズ (RAW) | カードへの 書き込み | 書き込み終了から 転送開始まで | 転送開始から ファイル保存終了まで | 計 |
Nikon D300 | 約10MB | 約5秒 | 約1~3秒 | 約10秒 | 約16~19秒 |
Olympus E-P1 | 約11MB | 約2秒 | 約1秒 | 約10秒 | 約13秒 |
D300はカードへの書き込みが遅いですね・・・。CFなら1秒もかからずにアクセスランプが消えるのに,Eye-Fi Pro X2+アダプタだと5秒くらいかかってしまいます。
反面,転送速度は思ったよりもだいぶ早いです。10MBのRAW画像一枚で,シャッターを切ってから20秒弱で転送終了なら十分使えます。
また,前世代のEye-FiカードはD300と相性が悪く,撮影後再生ボタンを押さないと転送が開始されなかったらしいのですが,今回のX2は普通に使えます。
ただ,E-P1で使用したときに比べ,転送開始に多少時間がかかることもありました。
転送速度はMAX15MB/sほど出ています。
また,カードリーダ経由での転送速度も比較してみました。
カードリーダ:サンワサプライ ADR-DMLT11SVR
テストプログラム:CrystalDiskMark 2.2 100MB
カード | Sequential Read (MB/s) | Sequential Write (MB/s) |
Eye-Fi Pro X2 | 16.716 | 12.447 |
Eye-Fi Pro X2 + Panasonic BN-CSDACP3 | 8.042 | 3.818 |
Eye-Fi Pro X2 + PhotoFast CR-7000 | 8.032 | 4.010 |
Transcend SDHC 16GB Class 6 | 19.647 | 13.132 |
ADATA CF 8GB Turbo 266X | 19.336 | 13.514 |
Eye-Fi Pro X2単体ではそこそこの速度が出ていますね。
しかし変換アダプタをかますと一気に速度が落ちます。特にWriteはヒサン(^^;
こりゃ書き込みに時間がかかるわけです。
まあ,アダプタ使うと速度が落ちるのはSDカード全般に言えるので仕方ない。
CFではなくSDを使うデジイチなら,ストレス無く使えそうですね。
なお,別に付属のカードリーダを使わなくても,市販のカードリーダ経由でも設定は可能です。SDHC-CFアダプタを付けたままでも問題なし。
こりゃなかなか使えそうです。
わたしのレビュー時の撮影方法では,最初にライティングやバックが決まるまでは,数枚撮影しては逐一PCで画像を確認してというのを繰り返します。
今まではその都度,
カメラからカードを外し→PCのある場所に持っていき→カードリーダにカードを差し込み→
PCに画像を転送し→画像を確認
ということを行っていたわけです(^^; メンドクサイ(^^;
PCから5mのUSB延長ケーブル×2でカメラに繋ぎ,撮影しては転送ということもやってみたのですが,床に這うケーブルが煩わしくてやらなくなってしまいました。
その点Eye-Fiカードを使えば,撮影後PCのある場所に戻るころには勝手にPCに画像が転送されているので,確認作業の手間が激減します。
また,撮影後もすでにPCに画像は転送済みなので,すぐに現像作業に取りかかれます。
NikonやCanonには,報道プロ向けにワイヤレストランスミッターも用意されていますが,結構邪魔くさそうな上にお値段がNikonで10万ほど。買えん(^^;
長らく待ち望んでいた甲斐はありましたよ。
欲を言えばもう少し早くリリースしといて欲しかった・・・(^^;
今回は試していませんが,Eye-Fi Pro X2には無線ルータを介さす,直接PCとやりとりをするアドホックモードや,公衆無線LANを通して,オンラインの画像ストレージサービスに画像を転送する機能もあります。
機会があれば,これらの機能も試してみたいですね。
(05/22追記)
アドホックモードでの転送も試してみました。
デジカメ:Olympus E-P1
転送先PC:SONY VAIO type S (VGN-SZ94PS) 内蔵無線LAN
データの暗号化:WEP 128bit
当然ながら,カメラの電源投入時にはまだネットワーク接続が確立していません。
ですので,最初の1枚を撮影したときに,まずネゴシエーションから開始するため,転送開始まで1分ほどかかってしまいます。
2枚目以降はカードへの書き込み後すぐに転送が開始されますが,カメラの電源を切ればまた最初からやり直しです(^^;
デジカメ:Nikon D300
転送先PC:SONY VAIO type S (VGN-SZ94PS) 内蔵無線LAN
データの暗号化:WEP 128bit
こちらも1枚目に時間がかかるのは同様ですが,さらにカメラの電源が入っていても,撮影後プレビュー画像がオフになると接続が切断されてしまいます。
撮影後プレビューの時間を5分くらいに設定しておけば転送はされますが,その後シャッター半押しなどで液晶モニタが消えると接続が切断され,次の撮影時にはまた接続し直しになります。
外出先ではアドホックモードが使えるかと思いましたが,微妙に使いづらい感じ。
カメラの電源投入時にまず捨て画像を1枚撮影しておくと良いかも。
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- [撮影機材レビュー] Eye-Fi Pro X2 from foo-bar-baz
- pingback from ニトロ有線式 - 2010年05月23日 10-05-23 (日) 1:47
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[...] ■[機材レビュー] Eye-Fi Pro X2 >Eye-Fi Pro X2単体ではそこそこの速度が出ていますね。 ほぅ。無線環境が整ったら手出してみよう。 [...]
- pingback from ニトロ有線式 - 【買い物】 Eye-Fi Pro X2 8GB ほか 2010年08月28日 10-08-28 (土) 3:16
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[...] Eye-Fiに関してはfoo-bar-bazさんのレビューが凄く判り易いかも。 少し前に契約したPocket WiFi (D25HW)と連動させて遊んでみようかと思います。 今のところ外出先で撮影→Flickrへのアップは [...]